ファン気質



追っかけ経験のある友達が“ファン心理”を分かり易く説明してくれました。
いやー、私には一生かけても実感できない感覚で驚きましたよ(笑)。
大好きな人が演奏中に自分を見て欲しいから前に行くとか……
その人のTwitterをコマメにチェックして行動を知るとか……
その人に関する情報は常にチェックしているとか……
行ける範囲内でその人のライブは全部観たいとか……
うっ、どんなに煽ってもそういう感覚が生まれない……orz


確かに大好きなミュージシャンに会ってお仕事するのは嬉しいのですが
キャーキャー騒ぐなんて恥ずかしいと思ってしまうし
(心の中でガッツポーズしたことは過去に数回ありますが…笑)
仕事を終えてから自分のためにサインを貰ったり
一緒に写真を撮ったりするのは相手に失礼だと思ってしまうわけです。
仕事はファン目線で行なえる類いのものではないので。
仕事柄そういう感覚が自然に培われてしまったこともあるでしょうが
この仕事を始める前からそういうことに興味がなかった気もします。


それに通訳として話をする時には、相手がどんなに凄い人であっても
同じ人間として見てしまうし、扱ってしまう気質なので
基本的に自分が相手の立場になった時にされたら嫌だろうなと
思うことはしないと決めているところもありますね。
余計なことは言わない、しない、普通に扱う……これが一番です(笑)。


そんな人間最優先気質のせいか
仕事を通して知り合った何人かのミュージシャンとは
普通の友達のようにプライベートなことを話す間柄になっています。
私にしてみればミュージシャンというのは彼らのお仕事であって
それ以外の部分は自分と変わらない人間という括り。
もちろん素敵なお仕事(演奏)をした時には「最高!」と伝えますが
これだって普通の社会で良い仕事をした時に褒めるのと一緒です。


彼らの演奏や音楽が好きという点では“ファン”ですが
不器用なのでその部分と友人関係を切り離して考えられないんです。
ミュージシャンだろうと、友達になってしまうと、自分にとっては
友達として大好きで、大切な人なわけで、それが優先されてしまう。
こんなんじゃ熱狂的なファンにはなれないってことですわ(苦笑)。


もしかしたら、私自身も過去に自分の仕事のせいで
中学時代の同級生たちから下世話な質問をされたり、特別視された経験が
こういう気質を強化する一因になっているのかもしれません。
めちゃくちゃ違和感と不快感を覚えて、その場からとっとと逃げましたから。


件の友達の話を聞いていて、ファンというのは大好きなミュージシャンと
一定の距離があってこそ成立するものだと実感しましたね。
また、大好きだからこそ、その距離を縮めるべきではない、と。
だってミュージシャンだってファンに見て欲しい、見せたいのは
ミュージシャンとしての姿であって、友達に見せるそれとは違うはずです。
友達に見て欲しいのはミュージシャンという仕事をしている
一人の人間としての姿に他なりませんから。


そんなふうに「近づきたくないの、ファンでいたいの」という気持ちに
今後私はなることがあるのでしょうか?
あれっ、仕事選び、失敗したかなぁ?(笑)


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