他の人がやっているから……

今日、この言い訳に2つの真逆なオチがあることを初めて知りました。
つまり……


1)他の人がやっているから……自分もやる
2)他の人がやっているから……自分はやらない


(1)は子供がオモチャなどを欲しがる時によく使う言い訳ですよね?
「○○ちゃんも、□□ちゃんも、他の人みんなが持っているから欲しいの〜!」という感じに(笑)。
もしくはゴミのポイ捨てを見つかった時のありがちな言い訳。


自分がやりたいこと、してしまったことの責任を取りたくないがために他人を引き合いに出し、「だって、みんなやってるじゃん、私だけじゃないよ」的な態度で責任転嫁する典型的な言い訳でしょう。
これは私も知っていました。
がー、本日、若手編集者Sの口から出た言葉は同じ言い方なのにオチが真逆の(2)だったのです。


これがもしポジティブな事柄で「自分は自分、人は人」という潔い態度であれば、「あっぱれ!」と思うのですが、Sの口からそんな男前な言葉が出るはずもなく……(苦笑)。
ご想像通り、ポジティブな事柄を打ち消すネガティブな「自分は自分、人は人」という、なんとも残念な態度だったわけです。


3週間ほど前に突然悲劇的な死を遂げてしまった仕事上の関係者がいるのですが、その人と2ヶ月半前に数日間仕事をしたSに「遺族のための寄付ってしないの?」と聞いた時のことです。
(因みにこの人はアメリカ在住で、友人達が遺族のための寄付金を募っている)
Sは「それは他の人がやっているので、僕は僕のやり方でやる」と答え、「じゃ、何をするの?」と私が聞いたら、「次号でその人の追悼特集を組む」ですって。
「それはそれとして、寄付もすれば?」と言った私に、Sは「そんなお金ないから」と応えました。


裕福な暮らしをしていた人であれば、友人達が寄付を募るなんてことはあり得ないわけで、寄付を募る必要があるからしているわけです。
また私が働いている会社にはS以外にも仕事上でその人にお世話になった人が実際にいるので、全く面識のない私ですら当たり前のように寄付をするものだと思ったわけです。
今助けを必要としているのは亡くなってしまった当人ではなくて残された遺族だということは、誰が考えても明らかでしょう。
残念なことに、そんな話は一切出ていないようです。


以前、お世話になっていたアメリカ人のカメラマンが白血病にかかり、病魔と闘っている最中に寄付が必要だという連絡が入った時に、当時の上司に相談したら寄付を快諾してくれたことがあるので、今回もできないことではないはずです。


結局、亡くなってしまった人と面識のある人間から寄付をしようという提案がなされていないだけなんでしょう。
でも、彼らの人に対する思い遣りのなさにかなり悲しくなっています。
こういう時だけは、苦境に立った友人知人を当たり前のように援助しようとするアメリカ人が羨ましくなります。


まっ、チャリティー番組の出演者が出演料を受け取る国ですから、チャリティー精神なんてハナからないんでしょうけど(苦笑)。
ヤレヤレですよ。

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