所有欲のかたち

ここ数年間はある種の所有したいという欲が減退しています。
つーか、物理的な物を欲しがる“物欲”はほぼなしかも(笑)。

その良い例が大好きな音楽。
Apple Musicを使い始めてからは「聞く権利」だけで十分と心底実感しています。

音楽業界に長くいるので仕事絡みでCDなどをいただくし
自分が翻訳した書籍の見本もいただくのですが
それ以外は、音楽はストリーミング、書籍は電子書籍というのが現状です。

洋服にしても流行を追う年頃でもないので、着やすければOK(笑)。
外出時にそれなりに見える程度の洋服があれば十分です。

今年は着られなくなった洋服を妹妹に引き取ってもらったので
これから少し買い足さないといけないのですが
間違いなく必要に迫られて買うという状態になることでしょう。
この洋服の「必要に迫られて購入」だけは昔から同じかも。

結局、買う頻度の高いものは食料品だけ。
これは毎日消費するものなので仕方ないですね。

とにかく、最近は物を所有することが面倒にすら思えるので
これから物理的な所有物は必要最低限になっていくことでしょう。

とは言え、所有欲がすべて消えたわけではなくて
物理的な物品に対して所有したいと思わないというだけのこと。
端的に言えば、所有欲のかたちが変わったのです。

たぶん、この感覚の変化は21世紀ならではだと思います。
個々の物理的な装置がなくても実行できることがどんどん多くなっているので
わざわざ物を欲しがるのは、物のない時代を過ごした人ならではの
前世紀的な発想&欲望で、今後は徐々に廃れるはずです。

きっと今は「何かを自分のものにすることに対価を払う」から
「必要なものを使う権利に対価を払う」に移行している時期でしょう。

娯楽だって、私ですら見るのはYouTubeとCS放送の録画だけなので
自分の好きな時間に好きな番組を見るのが当たり前になると思います。

それを踏まえて考えると
自分が仕事をしているマーケットの客が何を必要としていて
その必要なものを魅力的に売るためにどうするのかを本気で考えないと
今後は上手に商品開発ができないのかも。

来年はそういう従来の価値観がもっと大きく変わりそうで
ちょっと怖い反面、かなり面白そうでもあります。

さて、ネットで世界中がつながっている今の時代だからこそ
海外の日本の文化に対する親和性も高まっていると思うのですが
「愛してる」が曲のサビで出てきて驚きました。

それがこの
「謝和弦(feat. 高爾宣& 李杰明)《我不是白馬王子》I'm Not Your Prince Charming」
日本人が日本語の歌詞に「I love you」を入れるとの同じ感覚でしょうが
この曲はちょっと新鮮でした。


(1/16: MVが視聴不可になったのでライブ映像に差し替えました)

ちなみにこの謝和弦(シェー・フェーシャン)さんは
台湾版『花ざかりの君たちへ』の司馬樹役だった人とのことです。

世界の感覚的な距離はどんどん縮まって、文化の融合も進んでいるのに
この国を司るオジジとオババたちの感覚はまだまだ昭和なのが辛いですね。
伝統の良さを残しつつ、今という時代をちゃんと理解してほしいものです。

さて、今週はクリスマスウィークですが、相変わらずお仕事三昧です。
来週から帰省なので、がんばりますよ〜。

Happy Holidays, My Friends!!🎅💕🥳



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