久々の取材通訳

3日間の予定で始まった取材通訳の現場に行くと
取材対象が英語圏以外の人たちで(これはすでに聞いていた)
日常会話なら何とかなるという英語レベル。

取材する側の担当PDさんに英語での取材は難しい旨を伝え
取材対象者の母国語の通訳さんを探してもらうように頼んだら
うまい具合に見つかったようで、無事キャンセルになりました。

今回の取材にはいろんな背景があるため
とにかく良い番組を作ってもらうのが最優先です。
そのためなら仕事がキャンセルになるくらい平気ですよ✌

数年ぶりの取材現場通訳はニュース番組向けで
仕切っている人たちは役所関係者や有志の方々。
誰も名乗らない、紹介してくれない状況ゆえ
身近の人々に自己紹介しつつ関係者の立ち位置を探りました。

一番驚いたのが英語のアイテナリーがないこと。
音楽業界ではこういう取材がある場合
英語のアイテナリーで取材対象者にスケジュールを伝えるのですが
それがない上に、役所が雇った通訳さんは通訳に慣れていない様子。

そのせいで、全員が悲壮な表情を浮かべて焦っているのが分かり
心の中で何度も「みんな、落ち着いて!」と叫んでいました。
出版社の国際部時代、コーディネーションが得意だったので
30分ほど状況を観察するうちに改良点がはっきり見えてきました。

とは言え、私は単なる雇われ通訳ゆえ
余計な口出しはできないので、かなり歯がゆかったです。
現場の状況に合わせて臨機応変は取材通訳なら当然なので
指示待ちしながら状況を見守っていたわけです。

ただ、「ああ、普通の人ってこうなんだよな」と思ったのが
プロの音楽家に対する必要以上のリスペクト。
(取材対象がプロのクラシック演奏家さんです)

長年、音楽業界で取材通訳をしていた私にとってプロの演奏家は
「音楽を演奏することを仕事にしている人」というだけで
リスペクトはしますが、基本的に同じ人間として対等に接します。

しかし、普通の人たちはものすご〜く気を使って
まるで腫れ物に触るが如くの対応をするんですよ。
久々にその光景を目の当たりにしてクラクラしました(笑)。

今回の取材対象者たちはそんな対応を求めるタイプではないので
もっと普通に接したらいいのになぁ…と思いましたね。

あと、現場で誰一人として最初に短い自己紹介をしない点。
これは本当に直してほしい日本人の悪い癖です。
30分以上それが続くと、私は自己紹介し始めますから。

そんな久々にトホホな気分で現場から帰宅したら
遅い夕飯を食べている最中に軽いぎっくり腰になるは
夜中に両足こむら返りするはで散々でした(汗)。

今日は予定外の休日になったので、ゆっくり過ごしながら
マンガ翻訳のトライアルにじっくりと取り組みます。
今日のBGMは最近お気に入りのLetdown.さんです。

Letdown. - Love Is A Weapon (Official Music Video)




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