かぞくのくに


日曜日は朝までの宴会での飲み&話し疲れもあって
仕事をせずに1日ぼ〜〜っとテレビを観ていました。
そんなときにWOWOWでヤン・ヨンヒ監督の特集をしていて
彼女が撮ったドキュメンタリーと映画を立て続けに観ました。
何の気なしに観始めたらやめられなくなったのです。

彼女自身が「在日」と呼ばれる、朝鮮人の両親から生まれた方で
日本生まれのお兄さん3人はお父様の勧めで10代で北朝鮮に“帰国”させられ
それ以来、北朝鮮と日本に家族が分断されているとのこと。
ドキュメンタリーに登場する彼女のご両親の明るさと
頑なに北朝鮮を支持する心境、子供への思いなど
生まれたときから日本人として当たり前に育った私には衝撃的でした。

今回初めて知ったのは、もともとの在日韓国・朝鮮人の国籍は
政治的思想に基づいて本人達が選んだものということです。
つまり大韓民国生まれで日本にやって来た人でも
思想的に北朝鮮を支持すれば北朝鮮国籍を選んだということ。
それが大阪の生野区というKOREAN TOWNで
かつては目に見える対立を生んだことに、更に衝撃を受けました。

「国籍ってなに?」という疑問が今でも頭の中でぐるぐる回ってます。
仕事柄、様々な国の人たちと一緒に仕事をすることが多いのですが
国籍のことなど、ほとんど疑問に感じたことがなかったのです。

国民を恐怖でコントロールすることで成立している国として
北朝鮮はテレビや新聞などのメディアに取り上げられるため
一方的な印象しか持っていないし、歴史もよく理解してません。
本当に「近くて遠い国」です。

韓流ドラマだ、K-Popだと単純に浮かれている人は
そのままでもいいと思いますが
きっかけは何であれ、韓国の文化や歴史に興味を持ったのならば
ヤン・ヨンヒ監督の映画『かぞくのくに』を一度観て欲しいです。

同じ言葉を話す人々が南北に分かれて、今でも戦争が続いている。
それが日本で暮らす朝鮮半島出身の人たちにも影響を与えている。
日本国内のKOREAN TOWNにも“北”と“南”が存在する歪さ。
今でも心の中が言葉にならない感情でワサワサしてます。

何はともあれ、こういうことを考えるきっかけを与えてくれた
ヤン・ヨンヒ監督の勇気と作品に感謝です!



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