しっぺ返し



昨日、仕事の話の後に世間話をしていて、30歳の仲良し男子くんの言葉にハッとしました。


「そんなことしていたら、自分が弱った時に一番痛いしっぺ返しがくるよね〜」


そんなこととは、自分の思い通りに物事や人を動かそうとして威圧的な態度を取ること。
仕事場で行なわれるとパワー・ハラスメントと呼ばれる類いの言動です。
それが威圧的な態度を取っている本人の利益のためだけのこともあれば、自分のお気に入りの仲間や家族、恋人の利益のためのこともあるわけで、何れにしろ、そんなやり方で得た利益は一時的なもので、その人が権力を失った時に誰も周りに残らないわけです。
更に悲しいことに、そんなやり方をする人の下で利益を得ている人というのは、沈没する前の船から脱出するネズミのように、状況が不利になると逃げる確率が高い。
人徳のない暴君的お山の大将の行く末は……ここでわざわざ書かなくても容易に想像できるでしょう。


最近、何十年振りかで心の底から実現したいと願う目標を見つけ、周囲の仲良しさんたちが有形無形で支援してくれています。
私の目標を理解し、快く動いてくれている仲良しさんたちに日々感謝しているのですが、件の仲良し男子くんの言葉を聞いて、自分を省みました。
自分の目標ばかりに気を取られていて、ひどい態度を取ったり、言葉を発したりしていないか?
自分勝手な目標の実現に心優しい人たちを巻き込んで、彼らの立場を悪くしていないか?


聖人君子ではないので、無私になるなんて私には絶対に無理です。
だからこそ、時々自分の欲のために人に不利益を強いていないか省みることが大事だと、昨日再確認しましたね。
しっぺ返しなんて結局のところWhat I eventually deserveなわけで、そうなったら素直に「あーあ、やっちゃってたんだ、自分」と受け入れるしかないでしょう。
ただ、幸運なことに私は人を動かせるような器ではないので、みんなの優しさに頼るしかないわけです。
だからこそ感謝を忘れたくないし、それを意識することが大事だと思っています。


「人を動かすのが好き」だから社長職を引き受けたという知り合いがいますが、現状を見聞きするにつけ、自分がそんなことに興味のない性格で良かったと思わざるを得ません。
人を動かしたい人が権力を持った瞬間に、その人の好き嫌いが如実に出てくるわけで、いくらきれいごとを言って表面を繕っても、結局は人望を得られず、部下に尊敬もされず…という悲しい現実が待ち受けていることが、件の知り合いの社長を見ていると分かります。
好きこそものの上手なれ…とは言いますが、大抵の場合は「好き」と「得意」は別ものだったりするじゃないですか。
更に、いい年になっても自分の劣等感を克服できず、権力で補おうとする人が実権を握った場合、側近も同じ類いだったりするわけです。
本人は自分の人の動かし方がマズいのではなく、(お気に入り以外の)下々の者がちゃんと働かないせいだと思っているのかもしれませんが……(苦笑)。
いや、ほんと、この人、私にとって最高の反面教師ですわ。


人間、四十路も半ばを過ぎると、様々な責任がのしかかってくるし、過去からのしっぺ返しが少しずつ登場してきます。
でも、のしかかってくる責任の大きさや重さ、過去からのしっぺ返しは、自分のこれまでの人生を振り返る寄す処なわけで、総体的に見たらありがたいことなのかも…と思いますね。
「情けは人のためならず」(本来の意)と最近仲良しさんによく言われます。
確かにそう。
情を尽くせば尽くした以上の情が還ってくる……ここ数週間、これを実感してます、はい。
ありがたいな〜。

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