凸と凹

宮台真司+安藤優子「日本の病」全7回JAPAN SURVIVAL SKILL SET

昨日の朝、偶然5回目から見始めた上の7回連続の動画。
音声だけで理解できるトークに特化した内容ゆえ
家事をしながらワイヤレスイヤホンで4回分を聞き
残り3回は昼食後にじっくり見ました。

私より半世代上の安藤さんが「働く女」として直面した現実や
その対処方法が、私が若い頃に体験したことと重なり
その時々の事象を歴史的&社会学的に説明する宮台さんの言葉に
思い切り納得し、たくさんの気づきと学びを得ました。

ちなみに上の動画の公開順は以下の通り。


このように重要かつインスピレーショナルな内容の番組を配信する
YouTubeチャンネルが存在してくれるおかげで
自分で内容を吟味し、何を取り入れるかを熟考しさえすれば
生きる上で非常に役立つ考え方や見方を手に入れられます。

私が従事する翻訳という仕事でも
ここ数年は何でもできる人が求められ
翻訳・校正・コピーライティングは基礎的能力となっています。

この現象は、30年くらい前の雑誌編集者たちが
「外国語をしゃべる=通訳・翻訳できる」と思いこんでいたのを
ちょっと彷彿とさせます(笑)。

複数の能力を求められる一番の要因は
インターネットの発達でリサーチ可能な範囲が拡大したことですが
上の3能力すべてにおいて優秀なことは稀で
最も得意なことを軸足に、それ以外の能力を開発せざるを得ません。

キャリアの大部分を雑誌・書籍編集者と一緒に仕事してきた私としては
編集や校正、コピーライティング能力が彼らに劣ることを知っています。
逆に彼らは私の翻訳能力を評価して仕事を依頼してきたわけです。

この協働によってクオリティの高い原稿が仕上がるわけで
これが宮台さん言うところの「凸と凹を組み会わせる」(5回目)こと。

そういう協働を良しとする風潮がなくなった一因は
ネット社会が成熟する過程で人間に万能感が生まれたせいかしら
…と、少し思ったりもします。
まあ、不況で企業がケチになったことも大きいですが(苦笑)。

そして、ついに人間よりも賢いAGIが出現し
それが急速に成熟しつつある今
私たちはこれまでの「万能感」がインチキだったとやっと気づき
自分よりも賢いAIの出現で失業の危機を感じ
それに怯える人たちが増えているわけです。

情報のデジタル化が始まった頃から蓄積された膨大な情報すべてを
グローバルなネットワークでつないでいるのだから
AIが人間より賢いのは当たり前です。
使用できるライブラリーの規模が全く違うのですから。

この事実を踏まえた上で
新たな技術に怯えるのではなく、自分の能力の限界を把握して
それを補うための使用方法を考え出す方が何倍も生産的です。
これもまさしく「凸と凹の組み合わせ」。

作業のクオリティを上げるという観点で考えると
すべての能力が60点平均の人を一人採用するよりも
一つの能力が90点の人を能力別に組み合わせて作業するのがベストゆえ
今後それを上手に実現できる社会になってくれればと思います。

いやー、いくつになって刺激的な学びがあるって素敵です♪
うふふ、世界は新たな知識に満ちていて、ほんと楽しいな😊




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